イギリスの首相より価値があるもの

「末は博士か大臣か」こんな言葉も最近では聞かなくなったように思える日本ですが、確かに博士も多くなりましたし、大臣といっても大丈夫なのかと心配になるような人もいる現状では仕方がないことかも知れませんね。

しかし、本来は博士も大臣も男として生まれたからには(女もですけど)目指してみたい価値あるものといえる筈。そして、大臣の最高峰は内閣総理大臣、つまり首相です。
ここでは、他国の首相が残した、首相の価値に関する知名度抜群の名言をご紹介します。

イギリス首相とダービー馬オーナー

「ダービー馬のオーナーになることは一国の宰相になるより難しい」ウィンストン・チャーチル(イギリス首相)

この言葉は日本でも有名であり、競馬か政治のどちらかに興味を持つ人であれば知っていて不思議ではない名言です。

ところで、本当にダービー馬のオーナーになることはイギリス首相になることより難しいのでしょうか。いいかえれば、ダービー馬のオーナーはイギリスの首相より価値があるものなのでしょうか。

その答えは、何を根拠とするかで違ってきます。
まず、イギリスにおけるダービーであるエプソムダービーは基本的に毎年行われます。そして、ダービーに出走することができるのは3歳馬に限られています。つまり、同一馬が連続して出走することはあり得ないので、最強馬のオーナーが何度も独占する性質のものではありません。異なる馬で複数回勝つことは可能です。

一方、イギリスの首相は毎年交代するわけではなく、一度交代したとしてもチャーチルがそうであったように2度目を務めることもあります。

この観点から見れば、チャンスの多いダービー馬のオーナーよりもイギリスの首相になる方が余程難しいという結論になります。

誰もが目指すけれども誰もがなれないもの

しかし、分母の多さで比較した場合は事情が変わるかも知れません。そもそもイギリスの首相に本気でなりたいと願っている人が何人いるかという話です。これは統計の取りようがないので推測しかありませんが、そんなに多いとは思えません。

対して、競走馬を所有するオーナーであれば、誰もがダービー優勝を夢に見ており、現実に目指している人も少なくありません。

自分が望むものでかなわないものこそが難しいという真実

実は、チャーチル自身が競走馬のオーナーであり自身はダービー馬のオーナーになっていません。2度もイギリスの首相になった彼でさえ。

結局のところ、どちらが難しいかは人によって異なるというのが真実なのです。首相にはなったけれどダービー馬のオーナーにはなれなかったチャーチルから見れば言葉通りですが、逆の立場の人から見ればそうではないと取ることも可能です。

そして、もうひとつの真実があります。
ほとんどの人間にとっては、どちらがどうと比べる意味がないくらいどちらにもなれそうにないということです。残念ですね。