幻想と戦争の恋愛

恋愛とは「幻想」?あるいは「戦争」?PC、ケータイの普及で現代の恋愛はカジュアル化しつつありますが、一度でいいからそんな激しい「勘違い」「戦い」としての恋愛をしてみたいものです。メンケンの名言を紹介します。

人はなぜ恋をするのでしょう?哲学的な問いです。自分にないものを求めるから、彼/彼女を守りたいと思うから…答えは人それぞれでしょう。かつての偉人たちも、恋愛に対しては固有の考え方があった様子。あるジャーナリストの思いに触れてみましょう。

妄想を信じる

「愛とは、この女が、他の女とは違うという幻想だ」H・L・メンケン(ジャーナリスト)


メンケンはかつてのアメリカのジャーナリストで、同時代の人々に多大な影響を与えました。何事にも批判的な眼差しを向けた彼は、恋愛にも独自の屈折した思いを持っていたそうです。この名言、しばしば別の言葉に置き換えられて現代でも使われていますよね。

客観的に見れば「特別な女性」なんていない。ただ人間の趣味・嗜好が愛や恋を作り出すということでしょうか。確かに恋が終わった後、「あの人のどこが良かったんだ」と思い至ることがあります。「幻想」の魔法が解けると、愛はいともたやすく崩壊します。

「幻想」は言い過ぎにしても、「特定の人を信じられる心」が恋愛なのかもしれません。恋にのめり込んでいる最中の人に言えば、顔を真っ赤にして怒り出しそうですが…。

恋は戦いだ

「恋愛は戦争のようなものだ。始めるのは簡単だが、やめるのは難しい」H・L・メンケン(ジャーナリスト)


メンケンはまた別の機会に、そんな言葉も残しています。戦争に対する皮肉でもあり、恋愛に対する挑発にも取れる絶妙な名言です。しかし、もしかすると彼自身も「幻想」としての恋愛を、愚かな「戦争」のように長く続けた経験がある人なのかもしれませんね。

誰が誰を好きになろうと、人の自由です。しかし一度点いた恋の戦火は、そう簡単に鎮火できるものではありません。ある場合には人の中の何かを傷つけ、何かを焼き切ることもあります。その覚悟があるものだけが、恋愛という戦争を生き抜けるのでしょう。

現在は恋愛もずいぶんとカジュアル化してきています。ネットの普及により、家にいながらにして異性と知り合うことも容易になりつつあります。しかし、そんなチープな恋よりも、一度でいいから、「幻想」のような「戦争」のような大恋愛をしてみたいものです。