自由の入手法と活用法

誰もが「自由」を欲しています。しかし、会社を辞めて、家を出て放浪すれば、それで本当に「自由」になれるのでしょうか? 「自由」の本当の意味を教えてくれる2つの言葉を紹介しましょう。本当の意味ですべてから解放されることは、簡単ではありません。



お金がなければ何もできない

「本当に大切な自由はただ1つ。それは『経済的な自由』だ」モーム(小説家)

サマセット・モームは、フランスで生まれてイギリスで活躍した小説家です。19世紀~20世紀のシビアな時代を生きた人だけあり、その価値観も実にリアリスティックです。

「経済的な自由」とは、要するに「お金をたくさん持っている」ということでしょう。大金持ちだけが、この世のすべてのしがらみから解き放たれる、という意味に思えます。もちろんモームが生きた時代と、現代では、まるで時代の事情が異なります。家の中でゴロゴロしているだけで「自由」や「幸せ」を感じることができる人も、当然いるでしょう。

しかし、人間は基本的にお金がなければ何もできない存在です。ものを食べることも、恋人を作ることも、そもそも家に住むことすらできません。「大金持ち」である必要はなくとも、それなりの蓄えがなければ、確かに真の意味で「自由」にはなれないでしょう。

夏目漱石かく語りき

「吾人は自由を欲して自由を得た。自由を得た結果、不自由を感じて困っている」夏目漱石(小説家)

『坊ちゃん』『草枕』などで知られる夏目漱石の作中の言葉です。

夏目漱石が問題にしているのは、自由の「使い方」について。どれだけ「自由」を希求して実際にそれを得ても、その状態を利用して何をするのか、そして何がしたいのかがわかっていなければ、「自由」を有効活用できません。いくらお金を持っていても、その使い道が思い浮かばなければ、「自由」もお金も宝の持ち腐れにしてしまいます。

本当にすべてから解放されるためには、必要十分なお金を手に入れて、かつ自分なりの「目的」を持っている必要があるのでしょう。世の中にはその2つを持っている人は、あまり多くないかもしれません。大体の人はお金を手に入れることに、まず苦労しています。

「自由」は簡単には手に入りません。我々一般人は、目の前のことに全力で取り組んでお金を貯め、つつましく生活していくのがベストなのでしょう。その中で、自分のやりたいこと、興味があることを見つけられた人だけが、時間限定で「自由」になれるわけです。